2012年9月30日日曜日

浅草から隅田川を経て東京スカイツリー

◎TOKYO PHOTO FROM ASAKUSA  TO TOKYO SKYTREE  ; 24.9.2012











◎text
浅草から東武伊勢崎線の高架をくぐって隅田川沿いに出ると、東京スカイツリーの全体像を見渡せる。清々しい秋晴れの空にそびえるスカイツリーを撮影する若者たち。隅田川には釣り船や観光客を載せた遊覧船、巡視船などが行き交う。

言問橋を渡り言問通りをまっすぐ進むと東京スカイツリー前まで来る。東武伊勢崎線の業平橋駅が今年の3月、スカイツリー開業を直前にして「とうきょうスカイツリー駅」に変わった。駅の正面口もすっかり綺麗になっている。駅に直結したエレベーターを一気に4階まで上り東京スカイツリー入口フロアに。

入口フロアには大勢の観光客が天望デッキへの順番待ちで並んでいる。外の正面エントランスでは、3時間後、3時間半後の入場整理券を求める人がごった返す。高速エレベーター『天望シャトル』は約50秒で一気に地上350メートルの別世界天望デッキに運んでくれるという。これほど待たなくても乗れるようになるまで、350メートルの展望はお預けにしよう。

4階のイーストヤードに入ると小さな和雑貨の専門店が集まるフロアになっている。かんざしや橋や手ぬぐい、塩の専門店など日本の“いま”にこだわり、店の作りも柱や梁などに日本の構造美が生かされている。5階の「問屋国分」。醤油・味噌、酒やかりんとう、缶詰などの様々な商品の展示も興味深いものだった。「東京ソラマチ」には1階から8階、さらに30階31階と312もの多彩な店舗が入っているとのこと。


◎PHOTOS OF TOKYO CITY by t.utsunomiya
http://photos-of-tokyo.blogspot.jp/

◎東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
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photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko

2012年9月28日金曜日

鴬谷からかっぱ橋商店街を経て浅草

◎TOKYO PHOTO FROM UGUISUDANI TO ASAKUSA ; 24.9.2012











◎text
晴れ渡った秋空の爽やかな陽気に誘われ、鴬谷から浅草を通ってスカイツリーを目指した。鴬谷駅南口は昔ながらの趣が残った橋上駅舎。線路の内側は忍岡中学校、寛永寺霊園、東京国立博物館から上野の杜へと繋がっている。外側は根岸一丁目で、線路を跨ぐ橋の上から小さなホテルの看板がひしめく様子が見える。山手線の駅の中では1日平均乗車人員が最も少ない駅という。

線路脇の華学園前から上野郵便局横を抜け、昭和通りを渡って松が谷3丁目の通りに出る。区画がきれいに整理され、戸建ての民家や新旧のマンションの間にオフィスや問屋などがある静かな下町エリア。それぞれの街にはそれぞれの表情があり、東京の懐の深さを改めて感じる。

しばらく行くとかっぱ橋道具街通りにつきあたる。合羽橋の交差点を浅草方面に進むと、こちらは合羽橋本通り。古くからの商店街で正面にスカイツリーを見ながらの気分のいい歩きになる。地元の個人商店が並び、どぜう飯田屋や浅草今半本店などの老舗もあるほか、曹源寺の通称かっぱ寺にちなんだ河童のオブジェがそこかしこに置かれている。

国際通りを渡って浅草へ。六区ブロードウェイ界隈は現在シートで覆われ再開発計画進行中のところがある。伝法院通りから仲見世通り、柳通りは平日にもかかわらず大勢の観光客で賑わっている。隅田川に架かる言問橋を渡ると東京スカイツリーがいよいよ近づいてきた。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko

2012年9月27日木曜日

谷中・根津・千駄木 初秋の路地裏と開成祭

◎TOKYO PHOTO YANAKA NEDU SENDAGI AND KAISEI FESTIVAL ; 21.9.2012











◎text
谷中・根津・千駄木(通称/谷根千)の路地を歩くと、何気ない光景につい足を止めカメラを向けてしまう。花であったり、塀にからまる蔦であったり、猫であったり…と。住民は綺麗に掃除して木や草花を慈しみ静かに暮らす。昔から地域の繋がりを大切にしていることは、小さな地蔵尊にいつも花が供えられていることからも分かる。台東区谷中三丁目にあるみしま地蔵尊は、昭和20年3月4日のB29爆撃機の空襲で亡くなった人の霊を供養するために建立されたもの。近くの千駄木三丁目には坂下平和地蔵があり、やはり同じ日の空襲で犠牲になった人の冥福を祈る地域の人の姿をよく目にする。

谷中墓地を抜けて諏訪台通りに出る。御殿坂と交差する場所にある経王寺の入口にススキの穂が垂れている。運動会のポスターも貼られていて、秋が一気にやってきた。富士見坂から富士山の姿をくっきり捉えられる日もそう遠くない。

森鴎外の鷗外記念館は鷗外旧居跡(文京区千駄木1-23-4)に11月1日にオープンする。今年は鷗外生誕150年にもあたり、様々なイベントも開催されている。ギャラリーシビックでは企画展「鷗外とぶんきょう-人間・森林太郎と出会う」が10月1日まで。文京ふるさと歴史館では10月27日(土)から12月9日(日)まで、特別展「(仮)洪庵、知安そして鷗外-近代医学のヒポクラテスたち」。さらに森鷗外に関係する区内史跡を中心としたまちあるきツアーも予定されている。

先日22日の土曜日午前、通りがかった開成高校で学園祭をやっていたので少し覗く。混雑はすごく、入口に現在までの入場者数8,800と書かれた掲示板があった。開成を目指すと思われる小中学生とその親の姿がひと際目に付く。各教室ではそれはそれは難しいクイズや展示をやっている。数学研究部の部屋では、入試予想問題を解く真剣な子どもたち、数字を使ったゲームに挑む大勢の子どもたちがいた。映画上映会の部屋では、写真を1万枚以上つなぎあわせてコマ撮りの手法で見せるというパラパラ映画という楽しい上映会をやっていた。若さと情熱に脱帽!

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko

2012年9月26日水曜日

日暮里駅界隈と羽二重団子

◎TOKYO PHOTO NIPPORI AND HABUTAEDANGO ; 21.9.2012












◎text
雨上がりの夕刻に日暮里駅界隈を歩く。駅前にはステーションガーデンタワーとステーションプラザタワー、ステーションポートタワーの3棟の超高層マンションがそびえ建って他を圧倒している。日暮里始発の舎人ライナーが駅前から西日暮里方面に大きくカーブして、道路のはるか上を走っている。

日暮里駅の東口広場には太田道灌像がある。太田道灌は室町時代の武将で江戸城を築城した武将として知られている。 日暮里駅西口を出てすぐの本行寺境内には「道灌丘之碑」という区の文化財の碑が立っている。また西日暮里駅前には道灌山という小山があり、駅前から不忍通りまでの通りを道灌山通りという。この界隈は太田道灌のゆかりの地ということになる。

駅前を根岸方面にしばらく歩いていくと、江戸時代後期の文政2年(1819)創業の「芋坂 羽二重団子」の看板が見えてきた。「江戸の昔より、日暮しの里・呉竹の根岸の里といえば花に鶯、流れに河鹿、眼には遥かな荒川の風光にも恵まれた別天地で明治大正の頃まで、粋で風雅な住宅地だった。初代庄五郎が現在地に藤の木茶屋を開業し、街道往来の人々に団子を供すると、きめ細かく羽二重のようだと賞され、それがそのまま菓名となって、いつしか商号も羽二重団子となった」とのこと。

夏目漱石や正岡子規、泉鏡花、田山花袋などそうそうたる文豪にも愛された。正岡子規は羽二重団子のすぐ近く、上根岸82番地に住んで、病床でこの団子についての俳句や短歌を残している。
「芋阪の團子の起り尋ねけり」
「芋阪の團子屋寝たりけふの月」
「芋阪の團子売る店にぎわひて團子くふ人團子もむ人」

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko